好きな仕事をすることより、「好きな人たち」と働くことを選んだ――まず古沢さんのご経歴から教えてください。古沢:社会人経験はもうけっこう長いですね。最初は経理をやっていたのですが、転職して大手ホテルで経理と営業を経験。3社目は会計事務所で再度経理を担当し、4社目でFringe81(現Unipos)に経理担当として入社しました。その後、Fringeを一度は辞めて3ヶ月間だけ他社を経験し、再度Uniposに入社したという流れです。――4社目でFringeを選んだ理由は何だったのでしょう。古沢:2社目のホテル企業はすごく挑戦的な環境で刺激的だったのですが、少し疲れてしまって。3社目は保守的な職場がいいかもと思い、会計事務所を選んだのですが、やっぱり物足りなくなってしまいました(笑)。そこで転職活動をして、Fringeに出会ったんです。この転職活動時に自分と向き合う時間をとって、自分には何が合うのかを考えました。最初はいろいろな業種を受けていたのですが、最終的にはIT企業に絞って受けていましたね。やっぱりIT系は挑戦する空気が感じられるので。――IT企業の中でもなぜFringeを?古沢:面接時に事前に回答を用意していったのですが、Fringeではむしろそれ以外のことをすごく聞かれたんです。他社ではそういう面接はありませんでした。Fringeは私という人間そのものを見てくれているんだ、この会社なら私自身を活かしてくれるかもしれない、と思って入社を決めました。――その後、一度Fringeを辞めて転職されました。古沢:Fringeにいたのは3年半ですね。転職したのは、Fringeで自分にできることはやりつくしたな、と思ったからです。――その後、再びUniposに入社された理由は何だったのでしょう。古沢:きっかけは「また一緒に仕事をしたい」と声をかけていただいたことです。そのときはすごく悩みましたね。戻らない、という選択肢も正直ありました。そのとき就いていた仕事も好きでしたし。それでも最終的に戻る決め手になったのは、「Uniposの人たちと働きたい」と思ったことです。五分五分で悩む中で、「好きな仕事」よりも「好きな人たち」と働きたい気持ちが1%上回りました。復帰に際して、今までになかったポジションをつくってくれたことも、本当に感謝しています。今は戻って本当によかったと思っています。――「よかった」と思うのはなぜですか?古沢:今、私自身が成長しているからですね。過去に3年半Fringeにいたときよりも、今のほうが成長していると実感できています。どの仕事も難しいからこそやりがいがあるし、面白い――古沢さんの現在の役割とミッションについて教えてください。古沢:現在、経営管理部と事業法務室、ふたつの業務を兼務しています。両者ともに、会社の事業を実行するためのプロセスを適切に働かせる機能です。――具体的には?古沢:経営管理部での主な役割は、内部統制です。組織内の各業務プロセスにおいて、効率的かつ低リスクの仕組みを構築・監視する役割です。事業法務室においては、お客様との契約条件を管理する役割を担っています。具体的には、「お客様側のご要望」と「そのご要望を受けることで、お客様へ最良のサービス体験を提供できるか、また社内の業務プロセスが安全に機能し続けられるか」を適切に議論し決定するプロセスを管理しています。――仕事のやりがいや面白さはどんなところですか。古沢:どれも難しい仕事ですが、だからこそやりがいがあるし、面白いと感じています。楽な仕事ってやりがいも面白さもないと思うんです。特に難しいと感じるのは、私自身の個人的な想いと、役割として全うしなくてはいけないことを切り離す必要があるところです。というのも、個人的にはお客様のご要望を全て受け入れたいと思ってしまうんです。でも、それでは私の役割とされている、事業の実行を管理する部門の振る舞いとしてふさわしくない。ですので、個人的な気持ちは横において、お客様と当社の両者に対し最良の意志決定ができるよう、公平な視点を保つ努力が必要です。とは言え、個人としての想いと、正しくプロセスを働かせる役割を切り分けるのは簡単ではありませんし、難しいですね。――管理部門と事業部門という、異なる立場の仲介役ですね。古沢:そうなんです。なので、私は事業部門のことをいろいろ知りたいんです。そのために、オフィスでは事業部エリアの空いている席に座って、極力Slackではなく対面で会話をしたり、周囲から聞こえる会話に耳を傾けるようにしています。――大変な立ち位置ですが、心がけていることはありますか。古沢:やはり対面で話すことを大切にしています。会社や事業で主役になるのはフロント部門であるべきだとも私は思っているので、現場を理解するために私自身も意識して近づくようにしています。直接話さないとわからないことって多いんです。担当者のパーソナリティもわかりますし、事業部側の悩みも理解しやすくなります。そちらのエリアの中に実際に座っているからこそ、周りの会話も含めて全体を見られるのだと思います。うまく仲介役として私が機能することで、会社にもお客様にも、できるかぎり良い決着をつけてWin-Winな状態にしたいですね。挑戦に失敗はない、挑戦しないことが失敗である――古沢さんの「挑戦」について伺います。日々挑戦する中でうまくいかなかったことや、そこから得た学びにはどんなものがありますか?古沢:うまくいかないことはたくさんありますが、挑戦し続けている限り失敗はない、というのが答えです。というのも、私は挑戦しないことこそが失敗だと思っているからです。例えば上長に何かを提案し、それが否定されたとします。多くの人はそれを失敗だと思うかもしれません。でもそうではないんです。「違うよ」と言われたなら、それは「提案を変えて」というリクエストなんです。だったら、直せばいいだけですよね。一方で仮に返答が「いいよ」だったとしても、だから成功したということではありません。それは単に「進めていいよ」という意味ですから。ダメ出しされることは失敗ではないし、失敗したとしてもそこから挑戦しないと成長はありません。成長する、という目的に向かって、挑戦することに失敗はないと言えるんです。うじうじ悩んで動かない方がよほど“失敗”だと思います。――とてもポジティブな考え方ですね。昔からそういった考えを持っていたのですか?古沢:いえ、昔は逆でした。小さく縮こまっていて、嬉しいことが起きるよりも、悲しいことが起きない方を選択して生きていました。ただ、30歳のころに人生に大きな影響を与える出来事があって、そこから考え方ががらりと変わったんです。悲しい出来事って、どうやっても降りかかるときは降りかかってしまうもの。だったら、傷つかないように生きても無駄だと思うようになりました。やりたいことをやって、自分の人生は自分で見つける。頼れるのは自分だし、私は私の力で道を切り拓き生きていく。そう決意しました。今思うと、子どものころ親に「もっと人を頼ったら?」と言われることが多かったので、実はそういう気質がもともと備わっていたのかもしれませんね。――自分の道は自分で切り拓く――まさに挑戦ですね。古沢:呼吸をするように挑戦し続けたいですね。まさに“死ぬこと以外はかすり傷”です。といっても、自分だけで仕事をするという意味ではないですよ。頼りにするのは自分ですが、他の人とふれあい、共創するのは楽しいですから。仕事を進めるのは自分でも、その方向性は周りに確認する必要があります。仕事は1人ではできませんからね。Uniposは「いい人製造機」――Uniposというプロダクトだからこそできることは何だと思いますか。古沢:私はUniposの「意志をもって決断し、道を切り拓く」というバリューが大好きです。意志を持つのも決断するのも、道を切り拓くのも自分自身。ただ、行動するためには想いが必要です。Uniposというプロダクトは、まさにそうした意志を持つ人の行動や言動を助けてくれるアイテムだと思っています。普段は恥ずかしくて「ありがとう」が言えなくても、Uniposがあるからこそ言える。そんな人も多いはずです。思っていても言葉として発信しないと相手には伝わりません。表現することを助けてくれるUniposは、とても“尊い”サービスだと思います。――Uniposで新たな「当たり前」をつくれたとき、社会はどんな状況になっていると思いますか。古沢:Uniposは良いことを発信するサービスです。Uniposを使うことで「ありがとう」や「よかったよ」といった言葉が増え、世の中が幸せになっていきます。そうすると、それを真似したいと思う人が出てきて、前向きな発信をする人がどんどん増えると思うんです。Uniposが派生して、より良い行動指針が世の中にあふれていく、そんな社会になっていくのではないでしょうか。私はUniposを「いい人製造機」だと思っています。人間の悩みの99%は人間関係に関することではないかと思うんです。Uniposを使うことでいい人が増えれば、それはつまり悩みのない世の中につながっていくのではないでしょうか。――最後に古沢さんにとって「挑戦」とは何かをお聞きします。古沢:挑戦とは、自分で意志を持って決断すること。発信のための意志を持つことです。厳しいことであっても、それが必要ならきちんと表現する。自分自身で決める。それが大事なんだと思います。わたしのUnipos体験――これまでにもらったUnipos、おくったUniposで印象に残っている投稿を紹介します【もらったUnipos】いま請求チームとして一緒に働いているメンバーから、チームが一緒になる前にもらったUniposです。私は日頃、自分の趣向や好き嫌いとは切り離して、仕事上の“役割”を全うしきることを心掛けています。そのため、相手にとって時には厳しく聞こえてしまうことを言うこともあるのですが、このUniposをもらったことで、私が伝えたかったことが伝わっていて、受け止めてくれているんだなということがわかって、素直に嬉しかったです。【おくったUnipos】基本的に送っているUniposは全て大事なラブレターで、心を込めて送っているのでどれかひとつを選ぶことが難しかったんですが、これは私が一度退職したタイミングで経営陣のお二人に送ったUniposです。「この会社が大好きだな」と思った時に、その土台をつくっていっているのは社長・副社長であるこのお二人だなと思って送りました。これまでの感謝と尊敬の気持ちを込めて書いたので、送ったUniposの中でもとても印象に残っています。