同じ志を持つメンバーが集まった“強い組織”をつくりたい――まず、鍋島さんの入社経緯からうかがいます。鍋島:私のキャリアはUniposが2社目です。1社目は研修系の会社で、お客様の人材育成を外部から支援する仕事をしていました。そもそも学生時代の就職活動では当初、人事系のコンサルティングファームを考えていました。ただ、就活を進めるうちにコンサルはちょっと違うなと思い始めて、そこからは自分が関わりたいと思った会社や業界で人事として仕事をすることを目指し、最終的に1社目に就職したんです。――そもそも人事系の仕事を目指した理由はなんだったのでしょう。鍋島:大学で、経営戦略を学んだことがきっかけです。もっと正確に言うと「ヒトを大切にする経営戦略」、今でいう人的資本経営や理念型の経営です。独立した個の集団よりも同じ志を持った組織の方が価値創造において優れており、そのような組織を実現するための環境の作り方やモノの見方に関する研究をしていて、そういうチームを自分でもつくりたいと思ったのが人事を目指した背景です。ただ、組織に属する人にとって良い組織をつくることと、その組織が社会の中で価値を出すことを両立させるのは難しい。まだ成果だけを追い求めるほうが簡単なんです。でも、私はそれでも“綺麗事”を追求したかったので、良い組織をつくる側に行こうと思いました。――そもそも大学で組織づくりについて学ぼうと思ったきっかけはあったのでしょうか。チームや組織のリーダー的なポジションをする機会は、子どものころから多かったんです。児童会長やキャプテンをする中で、フォロワーの重要性にも気付かされました。そうした経験の中で、チームをつくることの難しさは子どもながらに感じていたように思います。部活動なんかでは成果を求められるけれど、一方で所属すること自体が目的だったり、楽しくやりたいという思いもありますよね。それらをどう共存させるか、それが組織づくりについて考える原体験だったように思います。組織づくりを地に足つけて勉強していきたい。そう考えて大学を選びました。――1社目ではどんな仕事をしていたのでしょうか。前職は3年ほど在籍しました。人材開発のプロフェッショナルファームで、主に次世代リーダーを育てることをミッションとしていました。ただ、組織の中にはそのような対象となる人材ばかりではなく、それ以外の人材のほうが多いわけですよね。組織全体の能力を発揮するためには、むしろリーダー以外の人たちが輝ける土壌が組織にあることが重要なんです。そういった組織開発に携わりたいと考えて、2022年6月にUniposに転職しました。Uniposは組織カルチャーを変えるという方向性のプロダクトで、そこが面白いなと思いました。決まったものを売るのではなく、お客様に合わせて売るものをつくるのが仕事――鍋島さんが所属されている営業部とソリューション事業部について教えてください。鍋島:まず営業部では、Uniposを軸に研修やワークショップなどのサービスをご提供し、組織の風土を変革するご支援を行っています。一方、ソリューション事業部は2024年11月に新設されたばかりの部署です。そもそも、お客様企業における人的資本経営とは何か?という問いを持ち、理想の再定義を行い、それに対する企業固有の伸びしろの特定と人材組織方針を策定し、変革実行をするという一連の流れを通じて、人的資本経営の実現を支援しています。ふたつの部署はどちらもお客様の組織風土変革を支援していますが、目的の目線が異なります。営業部は、目の前のお客様に対して最適な支援を行うために、Uniposの持つプロダクト・サービス・コンサルティングを組み合わせて提案および実際の支援体制の構築を行います。ソリューション事業部は、私たちの今のお客様をはじめ、これからより多くのお客様を支援するために、今はまだないけれど今後必要になるサービスを開発し、実際の提供にも携わりながら、質と量の面で安定的に提供できる状態の構築を行っています。――それぞれの部署における鍋島さんの役割とミッションを教えてください。鍋島:営業部では、エンタープライズユニットのアカウントエグゼクティブとして、大手製造業のお客様を中心にプロダクトとしてのUniposの提案・導入支援だけでなく、ワークショップなどカルチャー変革の支援も行っています。決まったものを売るというよりも、売るものをつくっていくイメージです。たとえばA社でうまくいった施策があると、それが100点のように思えます。しかし、企業が変わるとマッチしなくなることも多いんです。それは、同じ課題であっても企業ごとに背景が異なるからです。うまくいった施策も常に疑い、作り変えていくことが重要です。その意味で、言われたことだけをやりたい人にはこの役割は向いていないでしょうね。次にソリューション事業部ですが、私の今のミッションはコンサルティングサービスの一部をサービス化して、メンバーの誰でも売れるようにすることです。現在は特に、組織インサイトサーベイに注力しています。これは個社固有の人的資本経営における伸びしろを明らかにするサービスです。具体的には、特定の対象者に対して匿名式のアンケートをとり、個社固有の構造的な組織課題を洗い出して、本当に解決すべき組織課題を整理するためのサービスです。 これまで、組織インサイトサーベイは主に弊社代表の弦さんがお客様に提案し、営業をしていました。それを、他のメンバーでも営業できるようにしていかなければなりません。これはとても難しいことで、なぜなら今までは、人的資本開示や経営に精通したUnipos社代表の弦さんという“プロフェッショナル”が手がけることに価値のあるサービスだったからです。弦さんでなくても一定の価値を出せることを目指す場合、時にはあきらめるような部分も出てくるかもしれません。ソリューション化する以上、誰が売っても一定以上の価値が出せて、特定のプロフェッショナルは必要ないという塩梅を目指す必要があるからです。これはもはや、元あるエッセンスは継承しながらも、サービスの価値を再定義して、サービス自体を大幅に作り変える作業です。――幅広く仕事をされていますが、どのような業務配分なのでしょうか。鍋島:業務割合は営業部の新規顧客担当が4割、既存顧客担当が1割、ソリューション事業部が5割といったところですね。日々感じるのは「成果がわかりにくい」ことの難しさ――具体的に鍋島さんが日々どんな業務を行っているか教えてください。鍋島:まず営業部の新規のお客様には、打ち合わせを通じて、定量定性の両面で課題の背景や事象、さらには、どういった組織を目指すのかを整理し、Uniposやサービスを含めた中期的なプロジェクトの提案をしています。既存のお客様には、カスタマーサクセスと連携し、Unipos利用の活性化、さらに組織課題に合わせたワークショップなどのサービスを提案しています。ソリューション事業部では、代表の弦さんのプレゼンに同席しながら、弦さんのやっていることを「型」に落とし込むところから始めています。また、実際の組織インサイトサーベイの分析や納品のプロセスにも携わっていますが、弦さんのクリエイティビティやセンスによって価値を引き上げている部分が一定存在していると思っています。完全に「型」に落とし込めない部分もありますが、弦さんが道を切り拓き、実績をつくってくれているわけですから、私たちはそれをソリューション化して誰でも売れるようにしないといけないんです。部門ができてまだ間もないですが、すでに私自身もお客様に組織インサイトサーベイの提供を始めています。お客様のリアクションを持ち帰り、訴求するポイントを変えたり、商品自体を変えたりと試行錯誤を続けています。――仕事の中で、どういったところが難しいと感じますか。鍋島:一言でいえば、「成果がわかりにくい」ことに尽きます。その主語となるのは私たちだけでなく、お客様も同じです。私たちからすると、お客様ごとに状況や成果指標が異なるため、いつまでにどうやって成果を出していくか、そもそも何が成果の証明になるのかが難しい。一方でお客様企業の担当者の方からしても、より良い組織カルチャーの醸成や変革にコミットすることで会社からどう評価されるかわかりにくい場合が多いです。また、お客様企業の経営層にしても、組織カルチャーに投資することでいつどのような成果が生まれるのか見えにくく、意思決定の判断が難しいという事情もあります。サービス提供をする私たちも、カルチャー変革に時間と予算を割くお客様も、この「成果がわかりにくい」という点が、組織カルチャー変革に時間と予算を投資するという合意形成の難しさに非常に影響していると思います。お客様と長く伴走するからこそ見えてくる未知の景色――仕事の中でやりがいを感じるのはどんなときですか。鍋島:これはもう、お客様の声がすべてですね。自分が提案をして、それに共感していただけたとき。あるいは、お客様自身が自社の組織課題に共感してもらえる人に社内で出会えたと喜んでくださったときなど。やっていてよかったと強く思います。何より一番うれしいのは、お客様と一緒に取り組んだことが導入支援事例として記事化したときです。Uniposの導入に1年くらいかけて、その結果変化が表れて、担当者の方から「よかった」と言っていただけるのがこの仕事の醍醐味だと思います。――導入して終わりではないですからね。鍋島:はい。むしろエンタープライズ企業は導入してからのほうがお付き合いが長くなります。変化が現れるまでには時間がかかるからです。その長いお付き合いになるからこそ、お客様の変化を一緒に感じられるわけで、そこが醍醐味ですね。また、施策の中でいろいろなトライができるのもやりがいのひとつです。たとえば導入も2年目に入ると、Uniposの使い方が「感謝」から「称賛」のフェーズに変わったりします。そこであらためて、Uniposという場を改めてどのように活用するべきかといった再設計をしたり、ユーザーにインタビューをして社内報という別の場に繋げたりと、変化がどんどん生まれるんです。導入から4年目くらいになると、大幅な目的と利用体験のアップデートが必要になります。私たちも正解を持っておらず、明確な答え自体ありません。だからこそ、そこにお客様と共に正面からぶつかって解決していくのは、非常に面白い仕事だと思います。こうしたやりがいを感じられるのは、Uniposが伴走型のサービスだからこそ。時には、取り組みの途中でお客様の担当者の方が変わることもあります。ですが、そこで担当者の方の熱意や魂を継承して、次の担当者の方に伝えていくのは、伴走してきた私たちだからこそできることなんです。――新規のお客様に提案するときはどんな動き方をしているのでしょうか。鍋島:たとえばもう少しでUniposの導入を決めていただけそうなお客様がいて、あとは運用について懸念されているとします。そんなときは似た状況のお客様を担当しているカスタマーサクセスと連携して、いろいろと情報を収集します。ときにはカスタマーサクセスのメンバーに一緒に商談に出てもらうこともありますよ。反対にカスタマーサクセスの導入支援事例ができたときは、「近い業種のお客様に提案するときの参考に」と情報をくれることもあります。部署を超えてお互いにバトンを送り合っているような感じですね。この手の取り組みって、スタートが成否の半分以上を決めると思うんです。スタートのときにどのような目標設定を行うか、私たちが体制を含む全体像をつかんで企画できているか、これくらいの時期にこんなことをやっていこうというイメージができているか。それがないとうまくいかないんです。――Uniposというプロダクトだからこそできることは何だと思いますか。鍋島:組織風土に投資することで、市場における企業価値は間違いなく上がります。それを実現できるプロダクトがUniposです。加えて、さらに多くの課題に対してカバーできる範囲を広げられるソリューションを現在作っているところです。先ほど、「成果がわかりにくい」と言いましたが、それを具体化して示していかなければなりません。市場のルールを変えながら、一方でソリューションによりルールを作る。その両輪で進めていく必要があるんです。組織風土を変えるとはどういうことなのか、変えることでどうなるのか。それをお客様任せにしないことも大事です。私たちがお客様に対してしっかりと手を伸ばし、なんでもやっていく。そんな風にお客様と私たちが同じ目線で取り組みながら、「組織風土改革はお客様の理想の組織に近づく取り組みなのである」ときちんと大義を持って取り組む。私たちはそんな組織でありたいと思っています。――近年は中小企業だけでなく大企業も組織風土改革に乗り出すようになりました。鍋島:大手企業はスケールが大きく、組織風土改革のインパクトも強烈です。大手企業が成果を出せると、周囲にも広がっていきますし、市場をつくることにもつながります。「大手企業の組織風土変革を成功させることで世の中に変化を起こす」という大義名分を持って取り組めるのは、Uniposの営業の醍醐味ですね。正解がないからこそ、100%顧客に向き合った仕事ができる――「人と組織の行動力を引き出し、カルチャーを変える」サービスを届けていますが、最終的にお客様にどんな体験をしていただきたいですか。鍋島:究極的には組織やチームで働くすべての人に、「この仕事は自分が輝ける仕事であり、この組織は自分が輝ける場所である」と思っていただきたいです。仕事をする上で充実感や活力を得て、自分だけでなく周囲も豊かにしていく。そういう連鎖を作りたいですし、Uniposはその出発点になれるサービスです。また、組織風土改革に取り組んだ担当者の方には、取り組みを通して会社や周囲から評価されたり称賛を受けるなど、やってよかったと思っていただきたいですね。そして、お客様企業がリソースを割いて組織風土改革に取り組んだことについて市場から評価され、事業の成果にもつながり、最終的には世の中全体が豊かになっていくといいなと思います。――鍋島さんは日々どんなことに挑戦していますか。鍋島:成果が出るまでには時間がかかります。そんな中で、常に工夫し続けることが私にとっての挑戦です。自分の売り方や言葉、ときには売り物そのものを変えていくことに取り組んでいます。たとえばの一例を挙げると、私は会社で用意している営業資料をそのまま使ったことは一度もありません。仮説を持ち、伝えたい内容に合わせてその都度内容をカスタマイズしています。ほかにも最近の挑戦としては、ワークショップをゼロから設計しました。とにかく成功させてお客様をご支援した事例を作っていかないと、サービスやプロダクトは広がりません。中長期的には自分に返ってきてくれると信じて、あきらめず工夫し続けています。これはもう胆力の世界かもしれません。うまくいかないこともありますが、「うまくいかないということがわかる」こと自体が楽しいし、成長だと思います。そのなかで、喜んでくださる方や、伝えたいことが届く方がいると、無駄ではなかったと思えます。――今後、Uniposに入社される方に何を伝えたいですか。鍋島:Uniposのバリューでもある「顧客を基点に問い続ける」ことが本当にできるのがこの会社です。何しろ、売り物自体を変えていけますからね。実はお客様に真正面から向き合うことって、なかなかできないんじゃないかと思います。具体的な手段があれば、どうしてもそちらに引っ張られてしまうと思います。弊社のメンバーは誰もが「正解はない」ことを知っているし、お客様ごとに工夫することに対して前向きな人が多いです。だからこそ、100%お客様に向き合って届けるための工夫ができるんです。――どんな人と一緒に働きたいですか。鍋島:思い入れのある企業があったり、そこではたらく人について想像できたりする方。そして、そんな人たちを支えたいと思っている方と一緒にはたらいてみたいです。その思い入れのある企業や業界を、ぜひ切り拓いていただきたいです。具体的に目に浮かぶ顔や情景があると、辛くても踏ん張れます。ぜひ熱意を持った方に来ていただきたいですね。わたしのUnipos体験――これまでにもらったUnipos、おくったUniposで印象に残っている投稿を紹介します【もらったUnipos】担当企業様のUnipos導入にあたって、代表の松島さんからもらったUniposです。先方ではこれまでUniposのようなSaaSの導入実績がなかったため、セキュリティ面が大きな論点となり、かなり多くの社内の皆さんに助けられて導入が叶った案件でした。私自身専門外の内容だったため、自分自身も理解をしながら、社内外の本当に多くの関係者の方々と共創した体験がとても記憶に残っています。できない理由を探せばすぐに結論が出てしまうような状況の中、お客様側のご担当者様をはじめ、弊社社内関係者も含めて誰一人として、後ろ向きな方はおらず、実現することだけを考えて、行動が起きていたあの期間の出来事は、自分自身にとって一番心に残っている出来事です。【おくったUnipos】Uniposご利用中の大手企業様を一緒に担当しているメンバーに対しておくったUniposです。このような企業グループを支援する際に強く意識するのが、「私たちの仕事は、プロダクトを導入したら終わりではなくそこでしっかりと成功体験を得ていただき、導入してよかったと感じていただくことがすべてのスタートである」ということです。私たちの仕事は、改めてチーム戦ですし、そのチームの意味する範囲には、お客様ご担当者や、ユーザー様も入ると思っています。皆で、良い思い(もっと良い組織をつくり、それを自分自身が体験する)をして、それをより広い範囲へ広げていき、仲間をつくっていく、それをメインミッションとして動いているのが私の所属する大手企業様を担当するユニットだと思っています。仲間を募集しています!カジュアルな面談からスタートしたいなどご希望に合わせて対応いたしますので、ご応募お待ちしております。セールスカスタマーサクセス